双成

読んでいる人が迷子になるような日記を書きたい。遙か昔はそんなんだったと思うんだけどな、そんなことなかったかな。

昔の日記とか今自分で読んでも迷子になるもんね。そのくらいがこんな短い文章を読むなら楽しいもんだ。

あぁ、こんなこと言って若いねこの子は、って思うのもあれば、こんな発想もう出来ないし、こういう文章構成当時どうやってたんだろうねぇっていうのもたくさんある。自分てつくづく連続してないもんだ。

8年くらい前に書いた紙の日記があるんだけど、やっぱりとても若々しくて恥ずかしいほどに世間知らずで、それでいて斬新だし真っ直ぐな文章を書く人間だなと思う。

今は変に知識も増えて、文章力とか単語力は増えているのかも知れないけど、恥とか体裁とかそういうの気にしすぎて結果何も書けなくなっているし、面白味もない。どないしようか。

今日は父親と酒を飲みに行った。

このところ何処に行っても、お酒飲めるね、やっぱり血だね、表情が似ているね、なんて言われてそろそろ鬱陶しい。

てろてろしているだけで気持ちに余裕があるからいつまででもそんな連中笑顔でかわしてられるんだけども。

なんていうの、パーソナルスペースっていうのかな。それがあまりにも合わない人ってたまにいるよね。

今日隣に座ったおじさんがまさにそれで、すごく近いっていうんじゃないんだけど、数センチなんだけど、神経の逆なでされ具合が未だかつて味わったことないほどに凄まじく、一時間ちょっと程度だけどその時間で割と本格的に禿げるかと思った。常に領空侵犯されているような気分。

それで会話のタイミングとか内容とか、マナーとかも、全部あれなの。きゃー。

蜂は蜜を集めて。

蜜は蜂を集めて。

って日本語すごくないですか。

そんなことないですか。

状況変わらないし、順番違うだけなんだけど、主体違うし、ねぇ、僕にはとても面白いのである。日本語もっと自在に使える人間になりたい。

今まで幾度となく行っていることかもしれないけど、止まない雨はない、明けない夜はない、て言葉が嫌いなんだ。意味が分かんないし、止まない雨も明けない夜もあるしってな具合に。

ただ強力なネガティブを眼前に突きつける必要もないんだろうけど、適当なポジティブを手当たり次第振りまくのも好かんというか。

止まない雨だって当然あるし、

明けない夜だって当然ある。

でもそもそもそんなことじゃなくて、

僕は雨の降っている夜が嫌いじゃないのだ。