南京
11月30日 中国旅行3日目
上海→南京→上海
6時起き。
8時10分発の高速鉄道に乗るため駅へ。
朝ご飯は駅のマクドナルドにてチキングリルバーガー、ポテト、コーヒー。
まず中国のハンバーガーは日本のよりも一回りくらい小さい。
そしてハンバーガーの形をなしていない。
紙袋のなかでパン二枚と肉と野菜がグチャグチャになっているものでした。
おそらく下になるはずと思われるパンなんてくの字にひしゃげて入っている始末。
まぁこんなもんかと食す。
座席は8号車。
おー、脱線しても後ろの方の8号車ならたぶん平気だー、
てかそもそも脱線しないでほしいなー埋められたくないなーなんて考える。
乗り込んで見るとなんと8号車は最後尾!
良かった良かったなんて思いながら発車。ブーン。
………。
………。
進行方向こっちかよ。そうだよね、座席の向きで気付くべきだよね。
紛う事なき先頭車両でした。ひー。
脱線したらどうしようかななんて必死に考えてみたものの、
2分くらいでそんなんどうでもよくなって忘れる。
そんなこんな、何事もなく無事に2時間ちょうどで南京到着。
この時の感想は一言にして尽くす。
寒い。
ただそれだけである。
18℃くらいあった上海から来たので、
Tシャツ的なものの上に薄い上着1枚という軽装。
この時の南京の気温、7℃。
泣きそう。
みんなすんごい暖かそうな格好してんの。そりゃそうだわ。
すれ違う人の強い憐みかもしくは嘲笑の視線。そりゃそうだわ。
しかも雨降ってんの。冷酷なまでに冷たい雨。
風も強いの。なんだろうこの仕打ち。何か悪いことしたっけな。
うぇいうぇい。
寒さに凍え雨に打たれつつ南京での目的である「南京大虐殺記念館」へ。
中国での正式名称は「侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館」というみたいです。
どうでも良い話なんですが、
僕は「記念」という言葉からはポジティブな印象を受けるので、
「大虐殺記念」とか「屠殺遇難同胞紀念」とか言われてると変な感じがする。
記念館の前に建てられている大きな銅像。
なげきの像とかそんなんだったと思います。
その他にも入り口前にいくつかの銅像が設置されていました。
それらの意味合いとか像に書かれている文章は置いといて、
とても美しいかった。造形だけについて言うならばだけど。
彫刻として綺麗。それだけ。
さて、南京大虐殺館へ。諸々の思ったことを書こうかどうしようか。
書かれている事の大半が史実かどうかとか、亡くなった人の数がどうだとか、
そんな誰でも知っていて、
散々いろんなところで語られていることはこの際どうでもいいとする。
とはいえ、展示されているものの説明が、
明らかに違っているものがあるなどはどうなのか。
日本人と中国人が仲良く話している漫画に「日本人が殺戮やレイプをしている様子」と説明があったり、「日本国内で反戦空気高まる」という新聞に全く逆の意味で説明があったり、曖昧な写真に意図的に意味をつけた説明が書かれていたり、中国語、英語、日本語で書かれている説明文の日本語の部分だけ内容が違っていたり。
他にも歪な印象操作を狙った表現が多数使用されている。
んだー。ぷろぱー。がー。
けっこうゆっくりいろいろ見ながらまわった。
途中4、5才くらいの男の子と目があって笑いかけられたので、
手を振りつつ微笑み返したら手を振ってくれた。
無邪気に手を振るこの子は俺が日本人だなんて知らないんだよなー、
なんて思ってみた。
けっこう見に来ている人は多く、
おそらくほとんどが中国国内の人。
日本人だとばれたらあまりよろしくない空気。
そんなことないかもしれないけど。
意外とカップルもたくさん来ていて、
あれはたぶんお化け屋敷的意味合いのようである。
きゃー日本人ひどいー怖い―、
俺がいるから大丈夫さ、ぎゅっ、みたいな。
けっ。
最後の最後に記念館からの出口で僕らが日本人だとばれました。
「あ!あいつら日本人だ!」みたいなことを言われた。
まぁだからと言ってどうということもなく帰る。
その後、南京の巨大かつ寂れた淋しいショッピングモールへ。
中国東北料理屋さんに入り食事。
どれもこれも大量のパクチー。入れ過ぎじゃね。
雪花ビールというのを飲む。薄いけどまぁ味は普通。
このあたりで我ら二人とも、
記念館の張り詰めた雰囲気に触れて精神がすり減り、
南京の寒さの中薄着で歩いたことで身体的にも消耗し、ダウン。
それに何故か僕の最強を誇る靴に雨が浸水し、足先からも驚くほど冷える。
それ故他にも何箇所か南京で見たいところがあったのですが、
遠い、寒い、移動がきついということで諦め、
軽く南京の若者街的な所を回ってすぐ帰るために高速鉄道の駅へ。
駅に着き、まだ鉄道の発車まで時間が有るので暖かい所で過ごそうとするものの、
暖かい場所が無い。駅がガランとして寒い。そこらの店内も全然変わらん。
唇ガタつかせながらフラフラしていたらおばちゃん集団に笑われる。
まじで寒い。二人とも北海道出身なのに、とかそんなん関係ない。
もしかしたら東北、北海道以外の出身者だったら、
死んでしまっていたんじゃないかと思うくらいに寒かったです。
仕方なく、若干暖かいスターバックスへ。
暖かいココアを一杯。35元。
!?
高過ぎじゃない?昨日のラーメン7杯食べられちゃうよ?
なんだか中国の料金設定はよくわかりません。
そこで高速鉄道の発車までなんとか持ちこたえ、
また二時間をかけて上海へ戻る。今度は先頭車両じゃありませんでした。
上海は暖かいから良いなーと思って着いたのに10℃。
急に下がり過ぎです。南京とそんなに変わらん。
うべべ。
ホテルに帰還。
「うー、さみー」と友人と話しながらホテルのフロント前を通過しようとすると、
突如後ろから、なんと日本語で話しかけられました。
「おー久しぶりですねー」
は?と思って振り向く二人。
???
インドとかそちらの方の顔つきの方がほほ笑みながらこちらに話しかけている。
誰だよ。久しぶりーとか言われたけど面識ねぇよ。誰だよ。
「日本人ですかー?久しぶりに日本語を聞きましたー」
あ、そういう意味の久しぶりですねーだったのかと納得。
なんとなくその人としばし雑談。
スリランカ出身のムラちゃんという宝石商。36歳。
本名ムラファーなんとかかんとかだからムラちゃんで良いよって。
日本にも行ったことがあるので日本語が話せるのだとか。
さらにホテルのフロントにいた福建出身の娘さんも交えて雑談。
この人は中国語しかできない。肖婷婷さん。
だらだら話していたら、
僕らの視界の端からぬーっと現れる明らかにムラちゃんの仲間。
増えたー!!!みたいなことも思いつつ外面は平静を保ちつつ会話。
新たに現れた方もスリランカの方で、右手には柿を持っていました。
ちぎって僕らにくれました。食べました。温かったけど美味しかったです。
みんなで写真撮ったけど携帯が(略
それぞれのアドレスやfacebookの名前を交換してバイバイ。
そういえばまだ連絡していない。
だってみんなで撮った写真送ってねとか言われたけど携t(略
気が向いたら連絡しよ。
夜はお決まりのビール。力波ビールはまろやかなお味でした。
あとつまみにポテチ。すごくまずいポテチ。
まずいポテチってどんなよ、と思うかもしれませんが、
10円とか20円で売っているようなお好み焼き味の駄菓子を、
ポテトチップス型にして味と後味と食感の全てを不愉快にしたようなポテチです。
本当にまずいです。我慢しても全部食べられないレベル。
そんな晩酌を終え就寝。
三日目終了。