夢路

でも、そうだった。

彼が馬のような黒く大きい生き物の背中に乗ったというのは本当だった。

彼は首の曲がった猫も見た。

名前の分からない野菜を切り終えたところで、彼は思う。

僕は何を切っているのだろうか、と。

「誰とでも寝るわけじゃないよ」

という言葉は、「あなた一人だけよ」なんていう綺麗な意味ではなくて、

もし10人いたとしたらたぶん三人くらいとは寝るわ、という自己申告。

目覚まし時計はカミナリおやじの米屋のあくび。

繰り返してる、我がエレキテル。

―――――

という内容が、朝起きたら枕元の紙に書かれていました。

夢に落ちる瞬間というのは面白いことをよく思い付くもので、

それを書き留めておくためだったり、

夢を記録したりするために紙とペンは枕元にいつも置いてあるんです。

大抵の場合、残しておこうという意志のもと頑張って書いているので、

書いたことや内容についてはだいたい覚えているんですが、

稀に書いたこともその内容についても、何一つ覚えていないことがあります。

今回がちょうどそれです。全然覚えていない。

まさにゴーストライター。ほんとゴーストだったらどうしましょう。

紙にはもう少し続きの文章が書かれているんですが、

これ以降は完全に解読不能でした。寝ながら書いたものだろうしね。

あ、話はこれでお終いです。特にオチも何もないです。

先日、東京都現代美術館に行ってきました。

フォト

井上雄彦の企画展示をしていたので、

美術館の高い天井ほどもある超巨大な武蔵を見てきました。バガボンドの。

いやもうそれだけでも相当凄かったんですが、

個人的にはフセイン・チャラヤン展も見たかった。

しかし今現在非常に金欠状態でありましたので、巨大武蔵を見て、オッサレなものがたくさん売っているところを見て、美術図書館をチラッと見て、あとはなんかダラダラと辺りを見回すだけで帰って参りました。

あぁ、無理してでも見てくれば良かったかな。

と、思ってもチャラヤン展は20日まで、もう終わったやン。

あぁ。

まぁ仕方ない。

それだけ。そんだけ。