九日目
気持ちのいい朝です。
薄く朝靄がかっていて、
白くなった空気が口からでて行きます。
世界が澄んでいる。
そんななかで聴く「イエロウ」は最高です。テッテッテレツテッ テレレレ ♪
テッテッテレツテッ テレレレ ♪
ってな具合です。
「不眠症」とかもよいです。よいです。
今日はやっと鹿児島について、
沖縄へ向け出発する予定です。
………着くのは明日の19時ですが……。
話は変わりますが、
気付けば今日はエイプリルフール。
嘘をついてもいい日。
普段から嘘をついちゃ駄目な日がない、
わたくし個人としましては、
なんの意味もない日です。
が、
逆にみんなが嘘をついている日くらいは、
自粛して、嘘をつくのはやめておこうと思います。
明日からはまた嘘つきますよ。
ですが、
時間持て余して非常に暇なので、
エイプリルフールの起源についてでもお話を。
皆さんは、
エイプリルフールを作った人を知っていますか?
意外かもしれませんが、
起源となったのは、
正確には作ったわけではないし、
直接関与したのはアイヒマンという人物。
ユダヤ人虐殺の際に、
様々な実験をしていた男です。
彼等はガスなどによる、
ただの虐殺が有名ですが、
人間の心理というものについても、
数々の実験や研究をしていました。
それは恐らく、力による国の統治。
ヒトラーからすれば、
それは暴力と恐怖でしたから、
そのための研究だったのでしょう。
研究していくうちに、
アイヒマンは恐怖という状態を、
どのようにしたら絶望に変えられるか、
ということを考えはじめます。
絶望や無力さを感じさせ、
自分達に抵抗しないようにする。
絶対的な身分格差を作り上げようとしたのです。
そのために、
アイヒマンが用いたものが、
「嘘」。
嘘で希望を与えてから裏切る、という手段。
その嘘とはこういったものだ。
ある収容所のユダヤ人達に、
もう収容所から出すことを告げる。
当然信じはしないが、
バスで町まで連れて行かれ、降ろされて、
好きにしろと言われたところで、徐々に信じはじめる。
それから少し自由にさせ、
安心したところをまた捕まえる。
数人ずつだから、見張っていれば場所は簡単にわかる。
そしてまた収容所へ。
こうして安堵、安心している状態から、
突然、無力感や絶望を植え付けるという実験である。
今となっては非人道的以外のなにものでもない。
そしてこの実験が初めて行われたのが、4月1日なのです。
現在のエイプリルフールとは全く違う嘘ですが、
この実験の悲惨さや、
それまでになかった独自の実験方法などは、
有名なものとなります。
それが長い年月が経つうちに、
伝えられていた話の、
「嘘をつく」という部分だけが、
形骸的に残ったのです。
今、ただ笑って嘘をつく。
そういう何気ない時間にも、
無数に積み重なった歴史と、
様々な意味がある。
過去は全て積み重なっていて、
また未来を積むんです。
知らなくてもいいけど、
忘れていいわけじゃない。
と、思います。
そんな感じ。
嘘です。
真っ赤な嘘。
起源とかヒトラーなんてデタラメ。
「今日は嘘を自粛します」がすでに嘘。
携帯で長々打つの疲れました。
ああ、エイプリルフール。