蜻蛉
泊まりで海に行ってきました。
やっぱり沖縄の海は綺麗。とてつもなく。
北海道の潜ったら一寸先すらも見えないような海とは、
全くもって比べ物になんてならない。
海中はとても心地良い。
浮遊感、水の適度な抵抗、前を横切る魚、
海底に映る光の模様、波の音と自分の呼吸音、
全身に感じる冷たさと背中に感じる太陽の暑さ。
誰かといるより一人で潜ってるほうが気持ち良い。
海から上がりたくなかった。
陸に戻ると、体重も戻ってくる。いらないのに。
何故、魚はまだ見ぬ陸へと上がったのか。
初めて飛んだ生き物は、
何故、宙を舞おうと考えたのか。
両方の答えをトンボは知る。きっと。
おそらく、水中のほうがはるかに安全なのに、
天敵だらけの陸に上がって、
しかも飛ぶ理由は何処にあるのだろうか。
死という最大のリスクに見合うほど、
飛ぶということは魅力的なのだろうか。